SSブログ

34 『 メッセンジャー 』 [小説 『メッセンジャー』]

  アタシが驚いたようにそう言うと、所長は笑いながら頷いた。

  「どうして、デートの最中に、わざわざメッセージを届けないといけないのかなー」と、ぶつくさ言いながら、仕事だからしょうがないと、そのデートの場所へ自転車で向かった。指定された場所は、オフィス街にあるカフェだった。時間の指定もあり、午後七時ということだったが少し早く着いてしまいそうなので、自転車で近くを走って時間をつぶしていた。
  「あーあ、人のデートの所へなんて、年頃の女の子を行かせないでよね、全く・・・」と、まだ独り言を言っていた。「どうして依頼人の男性は、わざわざ告白を、メッセンジャーに頼んだのだろう。相手を驚かすために、相手の職場などに届けに行くことはたまにあることだけど、二人でデートをしている最中というのは初めて。やっぱり、サプライズを狙ってのことなのかな?まあ、どうでもいいや」。
  
  そろそろ時間になった。依頼人の男性の服装や特徴を予め訊いていたので、カフェに入ると探した。それらしい男性を見つけたので、声をかけた。

タグ:小説
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。