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141 『 天国からの友だち (a friend from heaven) 』 [小説『a friend from heaven』]

  冬休みに入り、アルバイトへは毎日行っていた。
  年末年始は店が忙しくなるので休まず、正月三が日が明けて二日間休みをもらった。四日の日に故郷へ帰った。

  故郷の実家には、母親が一人で住んでいる。実家にはあまり帰りたいとは思っていなかったが、夏にも帰っていなかったので帰ることにした。
  母親にはまだ、自分の本当の気持ちを伝えることが出来ないでいた。母親は僕が小さい頃から、自分の言っていることは正しいことだと決めつけ、それを僕に強要してきた。僕はそれに反抗せず、言われる通りにしてきたように思う。母親一人で僕を育ててくれていたので、心配をかけたくないと考えていたのだろう。だから、母親には自分の本心を伝えることをしなかったし、伝えたとしても理解はしてもらえないと思っていた。言っても無駄だ。そう、思っていた。

タグ:小説
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