004 『雨宿り』 [イメージ小説『雨宿り』]
「よーし、今度の修学旅行のホテルでの部屋割りなんだが、どうしたらいいと思う?」
担任の教師が生徒達に問いかけた。
「はーい、好きな者同士がいいと思いまーす」
その意見に、多数の生徒が賛同を示した。
「んー・・」
担任教師は、
「そうすると、人数割りがややこしくないか?」
と、教室のうしろあたりの席に着いている雨田の方に目を配らせながら、生徒全体に目を移し、
「どうだろう、今座っている席順に部屋割りするのは?」
と言った。
「えー」
ざわめく生徒達の気持ちを手で押さえつけるようにして、
「それじゃあ、話し合って決めるか?」
さらに問いかけると、生徒達は話し合いで時間がつぶされる面倒さに閉口してしまった。
結局、座席順に男女別に、部屋割りが組まれていったのだった。
休み時間、
「えー、あいつと同じ部屋かよ」
ひそひそと、やや大きな声が教室の隅から聞えてくる。
くすくすと笑い声も聞こえてきていた。
女子達、そして、雨田の席のすぐ前の影木も、彼女の前の席に座っている先日一緒にショッピングをしていた親友のミオが振り返り顔を合わせ肩をすぼめるようにして、ふたり首をかしげながら笑いを堪えるようにしていた。
担任の教師が生徒達に問いかけた。
「はーい、好きな者同士がいいと思いまーす」
その意見に、多数の生徒が賛同を示した。
「んー・・」
担任教師は、
「そうすると、人数割りがややこしくないか?」
と、教室のうしろあたりの席に着いている雨田の方に目を配らせながら、生徒全体に目を移し、
「どうだろう、今座っている席順に部屋割りするのは?」
と言った。
「えー」
ざわめく生徒達の気持ちを手で押さえつけるようにして、
「それじゃあ、話し合って決めるか?」
さらに問いかけると、生徒達は話し合いで時間がつぶされる面倒さに閉口してしまった。
結局、座席順に男女別に、部屋割りが組まれていったのだった。
休み時間、
「えー、あいつと同じ部屋かよ」
ひそひそと、やや大きな声が教室の隅から聞えてくる。
くすくすと笑い声も聞こえてきていた。
女子達、そして、雨田の席のすぐ前の影木も、彼女の前の席に座っている先日一緒にショッピングをしていた親友のミオが振り返り顔を合わせ肩をすぼめるようにして、ふたり首をかしげながら笑いを堪えるようにしていた。
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